2014年7月23日水曜日

たなばた。

ものすごく久しぶりの更新。

昨日、和光市にあるコミュニティカフェ・アルコイリスカフェの七夕イベントにて、
朗読をしました。

七夕にちなんだ朗読、とのご依頼を受けて、
悩むことしばらく。

……

……

……

頭にいくつもの「……」が浮かんだところで、悩むのをやめた。

七夕という行事にとらわれず、解釈の間口を広げ、
「星とめぐり逢い」をテーマに、三篇の詩を朗読した。

星めぐりの歌/宮澤賢治
ほしあいの夜/オリジナル
糸/中島みゆき

星めぐりの歌は夏の星座ばかりではないけど、
シンプルで美しい響きが好きなので。

糸は、歌詞の一部を抜粋して朗読。

ほしあいの歌、は、オリジナルの書き下ろし。

久しぶりの朗読で緊張したけれど、とても楽しかった。


しかし人とのつながりとは面白いものだと思う。

昨日も新しい、素晴らしい出会いがあって。

また何か、面白い方向へ進んでいけそうな気がむんむん。

「この人とは何ができるだろう」
「この出会いの先にどんな楽しいことがあるのだろう」と、
いつもわくわくする。
岸辺で砂遊びをしていたら、
たまたま来た波に
流れ流されてここまでたどり着いた私だけれど、
幸いその波はいつもとても素晴らしいところに私を運んでくれた。

またひとつ、終わった。

さて、次は。


2014

なぜか出てきた、昔の記録。


2014.1.6

大きな荷物をふたつ抱えて、東京駅に降り立った。
新幹線の扉が、私の後ろで、何かの合図のように音を立てて閉まる。

ごうん、と一声、滑らかな白い車体は、ゆっくりと滑り出した。
また、誰かをどこかへ運ぶために。

大きくひとつ、深呼吸をして、歩き出す。

戻ってきた。

ふたたび、ここに。

年越しは家族と、と決めている。
ドイツに留学していた1年をのぞくと、28年、新しい年はずっと家族と迎えてきた。

今回は、実家の広島に1週間ほど滞在し、東京へ戻ってきた。

朝、広島駅のホームで母と別れてから4時間。

たった4時間で、私のふたつの目は全然別の景色を見ている。

どちらも現実で、どちらももうすでに見慣れたものではあるけれど。

4時間。

長いのか短いのかは、わからない。
4時間かけて、私は準備をする。
もうひとつの日常へ戻るための。

大きく深呼吸をして足を踏み出せば、たちまち私は都会の一部になる。

私の2014年が始まる。

おやしらず。

親知らずを、抜いた。

左の上下、いっぺんに。

抜くときは、麻酔が効いてくれたので
なんともなかったのだけど、
終わってからがなかなかに壮絶だった。

そうして私の左頬は、腫れた。

腫れる腫れるとは聞いていたけれど、
それはもう見事に。
原形をとどめぬほどに。

それに伴って、口は3分の1ほどしか開かなくなった。
つまりは、食べられない。

五日間ほど強情に腫れ上げた左頬のおかげで、
食べる、ということが何だったのか、思い出すことができた。

食べる、とは。

食べる、ということは。

私を肉体的に生かし続け、
精神的に活かし続ける。

左頬はまだ腫れているが、それでも前よりは食べられるようになってきた。

少しずつ、少しずつ。

それが単なる本能的な行為以上の意味を持つことを、
忘れていたのだ。



いただきます、の、美しさを知る。